空母 瑞鶴(ずいかく)
「永遠のゼロ」にも登場した航空母艦「瑞鶴」のこと。
10年ほど前、奈良県橿原神宮を参拝した際に、
神宮外苑に空母「瑞鶴」の碑を見つけました。
私が碑文を読んでいると、一人の老紳士が近づいてこられました。
レイテ沖海戦時「瑞鶴」の乗組員だったというその方は、静かに、とても
静かに沈没の様子を話して下さいました。
敵の魚雷が「瑞鶴」に向かって来た時に、駆逐艦「秋月」が魚雷
と空母の間に入り、「瑞鶴」の身代りになって爆発し沈没したというお話でした。
その後「瑞鶴」も沈没し、乗組員1700名の約半数の方が亡くなられました。
「突然話しかけてすみません」とおっしゃった後、
駆逐艦「若月」「初月」「秋月」の鎮魂碑に手を合わせていらした
後姿が忘れられません。
戦死された方々の御霊と共に生きてこられたのだと思いました。
これは「瑞鶴」沈没直前の写真です。
魚雷が命中し、浸水、火災猛烈となり、防火、防水の手段なく、
総員が甲板に上がり、軍艦旗を降下した瞬間です。
多くの方々が沈みゆく「瑞鶴」の甲板で敬礼していらっしゃいます。
胸が痛くなります。
「後に繋がる我々がしっかりと日本を護ります!」
そう言える国でありたいと思います。
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